【メーカー】「いざという時に頼れる相手」を社内に。キッツが挑む、グローバルIT基盤づくりと内部不正対策
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お問い合わせはこちら株式会社キッツ様では、グローバル展開を見据え、境界型防御を前提とした従来の環境から、クラウドを前提とした基盤への変化が課題となっていました。Microsoft製品を軸にMicrosoft Entra IDへ移行する過渡期にあり、情報共有基盤のBoxと合わせた2つの座組を整えていく中で、クラウドネイティブはコンサルティング支援に続き、運用支援サービスとして内部不正対策のグローバル展開に向けた準備・立ち上げに伴走。CIOと現場の橋渡しや、現場に入り込んだコミュニケーションを通じて、「いざという時に頼れる相手」として社内だけでは進めにくい取り組みを支えています。
お二人のご経歴と現在の担当領域について
本日はインタビューをお受けいただきありがとうございます。まず、お二人のこれまでのご経歴と、現在担当されている領域について教えてください。
田中 様
私はキッツに20年強在籍しています。Microsoft Office 365の導入なども含めて、ありとあらゆるシステムの変化を間近で見てきました。部長たちよりも詳しいんじゃないかという疑惑があるくらいには、ちゃんと見てきたと思います(笑)。
Microsoft 365の仕組みにも詳しいですが、弱いところは分かっているけれど手が出ない、という部分もあります。
杉山 様
私は2023年にキッツにJOINしました。もともとはシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、公共システムの開発などを経験しました。その後、20年ほど百貨店の情報システム部門を経て、キッツに来ました。
現在はキッツのインフラを所管しています。サーバー、仮想・クラウド、IT BCPなど、グローバル企業でありながら全体に行き渡る形のIT統制がまだ道半ばなので、それを平定することがミッションです。サイバーセキュリティの対応も含めて、「Global One KITZ」にしていくことに挑戦しています。
境界型防御の世界から、クラウドネイティブな形へ
クラウドネイティブにご相談いただく前、部門としてはどのような課題感をお持ちでしたか。
杉山 様
個人的に、クラウドネイティブのシンジさんのYouTubeを見ていたんです。情シスの悩みについて話している内容に、自分たちが経験してきたことと通ずる部分があり、クラウドネイティブにはどんな人たちがいるのか興味が湧きました。
当社はこれまで、「境界型防御」と言われる、塀の中を如何に堅牢にするかという世界観で生きてきました。しかしグローバルに打って出るには、世の中の流れに沿った形、まさにクラウドでネイティブな形に変化していかなければなりませんでした。
田中も長くこの会社にいて、ワンマンでやってきたからこそ、古き良き境界型防御の世界に引きずられることが多かった。そこに引きずられない発想と、客観性や新しい知見に触れる機会を与えたかったんです。それまでは自分で調べて、設定して、トライして、と苦労しながら進めていたので、新しいチームを立ち上げたうえで、確度のある形で進められる基礎のベースを整えたいと考えていました。
持ち帰らない、的を外さない、スピード感のある支援
まず、キッツ様とはコンサルティングからご支援が始まりました。ご支援にあたって、クラウドネイティブに期待していたことと、その結果についてお聞かせください。
杉山 様
当社は良くも悪くもMicrosoftに傾倒してきて、ちょうどMicrosoft Entra IDへ移行する過渡期でした。手探りでステージを上げていく中で、Entraにすべて寄せたいと考えていた。加えて、情報共有基盤としてBoxを使っていたので、この2つの座組を基礎のワークスペースとしてカバーできる会社を探していました。クラウドネイティブのゼロトラストの資料を読み解く中で、ここにはフィットするスペシャリストがいると感じたんです。
古くからのコンサルティング会社ともお付き合いはありますが、クラウドネイティブのやり方は全然違いましたね。従来の会社はウォーターフォール型で手戻りが許されず、躓くと取り返しがつかない。クラウドネイティブはアジャイルにスピード感を持って取り組んでくれると感じていました。
田中 様
全然違いました。そもそも体制も違うし、やり方も違う。特に実践面でのスキルの差が大きかったと思います。回答が的外れなこともありませんでした。
杉山 様
「聞かないと分からないので持ち帰ります」ということも少なかったです。踏み込んだ話も調べたうえでフィードバックしていただけましたし、定例会議の1週間後に回答が来る、といったこともありませんでした。
コンサルティングから運用支援へ
その後、運用支援という形で伴走のご依頼をいただいた理由を教えてください。
杉山 様
最初のコンサルティングでベースの実力を見せていただいて、かつ大須賀さんが運用支援サービスをやっているとのことだったので、「ぜひ」という感じでした。ちょうどグローバル展開を見据えていたタイミングで、シビアなお客様が増える中で、内部不正対策強化まわりの準備もありました。ワンショットの支援ではなく、スキルセットを持っている方にお願いしたかったんです。
大須賀
内部不正対策まわりのグローバル展開に向けた準備・立ち上げを、メインで担当させていただきました。今回利用しようとしていたMicrosoft PurviewとBoxの間では、責任境界が曖昧になる部分があります。「このツールではこのソリューションに適合しない」となったとき、ツールが悪いのか、ソリューションが悪いのか。その責任境界をどちらのベンダーも持ってくれない。そこの橋渡しをして、事実を論理的に整理し、それぞれの課題解決に向けて取り組めたことは、大きく貢献できた部分だと思っています。
運用のアウトソース先は、他にもあったのでしょうか。クラウドネイティブとの違いを感じる場面はありましたか。
杉山 様
社員には新しいことをやらせる方針なので、運用をアウトソースする会社は複数社あります。ただ、違う視点で見てもらえることと、スピード感は、クラウドネイティブの圧勝でした。
田中 様
そもそも毛色も違いますね。これまでの会社は言われたことをただやる形が多かったのですが、理想の提案や選択肢を示してくれることは大きな違いでした。
杉山 様
手順書やマニュアルに基づく限られた仕事でなく、大須賀さんは自分の力で切り開いていく自律・自走タイプで、無ければ作ってくれる。「ほっといても何とかなる」という安心感がありました。受託の範囲にとどまらず、能動的に動いて、目指すゴールに寄り添ってくれた。付加価値の高い仕事だったと思います。
CIOの視点と現場をつなぐ橋渡し
CIOの石島様への中間報告会など、社内への浸透の面ではいかがでしたか。
大須賀
プロジェクトをどう進めていきたいかのベース資料はあったので、そこから設計に落とし込み、CIOの石島さんへのレビュー会を行いました。CIOの立場で「だめだ、これじゃ」と厳しいフィードバックをいただいたこともありましたが、試行錯誤させていただき、良い経験になりました。CIOの視点で見る内部不正対策と、現場での論理のギャップや説明の動線は、この支援の中で培われたものです。
杉山 様
技術特化型の支援ではなく、社内に浸透させるところまでが今回のテーマでした。テクニカルフィールドだけでなく、内部説得に至る説明までしていただく必要があった。単一Microsoftではない他社製品との整合をとって、ユーザビリティや浸透するやり口を「我が事」として考えていただきました。
大須賀
「セキュリティ」という言葉が前面に出ると、人はどうしても拒絶反応があります。それをどのように崩して説明できるかに重きを置くこと、そして現場の声を拾い上げながら、現場に納得してもらえるように入り込んで物事を進めていくことは、非常に勉強になりました。
石島様への報告は、最初から順調だったのでしょうか。
大須賀
正直、最初はボコボコでした(笑)。熱烈なご指導をいただきましたが、言われることは論理が通っているので違和感はなく、物事の見方・物差しを勉強させていただきました。テクニカルな論述だと、どうしてもユーザー側面が乱雑になる。現場担当者に出す情報と、意思決定者に出す情報は違うものだと改めて感じました。
一番印象的だったのは、4月後半の中間報告です。検証結果から「運用はこうあるべき」というところまでサマリーしてご報告したところ、「大変良かったです」と言っていただけた。個人的にすごく嬉しかったですね。
杉山 様
一発で「大変よくわかりました」という言葉は、中々出ないんですよ。
現場に速攻でなじみ、その場で解決する
田中様とはかなり近い距離で伴走する形になりましたが、一緒に進めた印象はいかがでしたか。
田中 様
手を抜かないという姿勢を提供していただきました。テクニカルなスキルに大差はない気がするんですが、私は実運用寄りなので、どうしても手抜きの方向になりがちなところがあります。手を抜かない、手戻りを防ぐという、シンプルかつ重要なことを示していただいて、私も勉強させていただきました。
杉山 様
田中に限らず、インフラのメンバーたちとも雑談を含めて関わっていただきました。受託案件以外の質問も結構飛んでいたんじゃないかなと思って、横目で見ていました(笑)。
田中 様
現場の空気に速攻でなじめるのは、大きなアドバンテージだったかもしれません。めちゃくちゃ話しかけやすかったです。「それは受託外なので」と言われると頼みづらくなりますが、大須賀さんは嫌な顔をせず答えてくれるので助かりました。
杉山 様
大須賀さんは、負荷をかければかけるほど燃えるタイプなので(笑)。たいしたものだなと思っていました。答えられないのが悔しいのかもしれません。
大須賀
それはそうですね(笑)。プロフェッショナルとして現場に行った以上、その場で解決するのが一番重要だと思っています。チャット1つ、立ち話1つで済む。現場にいる以上は、発生した問題を、分かる人にまずすぐ声をかける。田中さんはほとんどの状況を即座に伝えてくださるので、そこがすごいと思います。だから田中さんとの会話が一番多かったですね。
田中 様
現場では「うちの大須賀さん取られた〜!」という感じでした(笑)。インフラチームの説明を聞いていて、「あ、これは大須賀さんの知恵だろうな」と感じることもありました。
杉山 様
現場の方も「大須賀さんがいるから聞いてみよう」となっていましたね。隣の部門長からは、「業者目線ではなく、うちの目線で言ってくれる。視点と発想が違う」という声もありました。
運用支援を受けて感じた変化
ちょうど今回の運用支援がひと区切りを迎えました。支援を通じて、部門の仕事の進め方や社内での変化など、キッツ様の中に残ったものがあれば教えてください。
田中 様
一番残ったのは、「丁寧な仕事が一番の近道」だという学びです。つい近道を探したくなるのですが、結局それはただの手抜きになってしまう。大須賀さんの丁寧な仕事こそが一番の近道だったと思います。難しい局面でも、プロフェッショナルが入ると場が整理されて話が進む。実際、大須賀さんに入ってもらった時点で、プロジェクトの話がすごく進みました。プロフェッショナルとして安心して任せられる、というのは確かです。施策を実装してまだ半月ほどなので、これが浸透していけば、さらに変化が見えてくると思います。
杉山 様
今回の取り組みで得られたのは、一過性の成果ではなく、長く効いてくるものだと感じています。大須賀さんの仕事の仕方やスタイルを学ばせていただきました。社内の情報サービスには波があるので、いざという時に頼れる相手がいる、という状況にしていただいたと思っています。
クラウドネイティブへのメッセージ
最後に、クラウドネイティブに向けてメッセージがあればお願いいたします。
田中 様
技術的なサポートは当然のこととして、大須賀さんが見せてくれた「当社に入り込む姿勢」が、御社にとって非常に大きな強みだと思います。正解というのは世の中に存在しなくて、「ベター」や「よりよい」という程度しかない。その中で、「御社の目線ではこれが良い」とちゃんと意見を表明してくれるだけでも、発注者としては本当に助かります。その良いところを忘れずに、御社がさらに発展してくれることを望んでいます。
杉山 様
今回で終わりではないので、また近い未来に向けて、肩を温めておいていただきたいです。グローバルに向かっていくからには、ぜひ力を貸してほしいと思っています。引き続きよろしくお願いします。
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情報システム部門の実運用に入り込み、内部不正対策のグローバル展開に向けた準備・立ち上げや、複数製品にまたがる課題の整理、CIOと現場をつなぐコミュニケーションまで伴走する「情シス運用支援」。キッツ様の事例のような伴走型の運用支援についても、お気軽にご相談ください。
株式会社キッツ
1951年創業のバルブ・流体制御機器の総合メーカー。ビル設備や水道などの生活インフラから、石油化学プラント、半導体製造装置まで、幅広い産業分野に向けてバルブおよび流体制御関連製品を製造・販売し、グローバルに事業を展開している。本社は東京。