【IT】わたしたちの手で、未来を拓く。日本郵政グループを牽引するDXのタグボート

柴田 彰則 氏
株式会社JPデジタル
執行役員CIO
鈴木 慎一朗 氏
株式会社JPデジタル
DX部門
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お問い合わせはこちら日本郵政グループのDXを牽引するJPデジタル様。会社設立からわずか2ヶ月でゼロトラストアーキテクチャに基づくITインフラを構築。Microsoft 365とNetskopeを中心とした先進的なセキュリティ環境を実現。
2ヶ月
ゼロからのITインフラ構築期間
40万人
日本郵政グループの従業員をリード
フルリモート
対面なしでプロジェクト完遂
巨大グループでDXを実行する組織
インタビューをお受けいただきありがとうございます。JPデジタル様は歴史ある日本郵政グループを感じさせないような、ベンチャー企業のような雰囲気を感じます。成り立ちや背景などをご説明いただけますか?
柴田 様
ありがとうございます。クラウドネイティブさんとは、昨年2021年7月の会社設立からのお付き合いですね。設立から1年が経ち現在60名程度の規模になりました。
JPデジタルはまだ小さな組織ですが、わたしたち日本郵政グループは全国に2万4000局の郵便局があり、40万人の従業員が在籍しています。とても大きな企業体ですよね。日本郵政グループでは主要3事業として郵便・物流事業、金融事業、生命保険事業を位置付けています。3つありますが、お客さまにとっては、すべて「郵便局」というサービスです。わたしたちのミッションは、これら主要3事業をデジタルの力でまとめあげ、お客様にとってより良い郵便局のサービスをお届けすることです。そして、わたしたちJPデジタルはそのための手段としてDXを実行しています。
わたしたち日本郵政グループは旧郵政省から民営化された現在まで社会インフラとして貢献してきた自負があります。しかし、時代の流れには逆らえません。すべての事業でDXを進めていかなければ生き残れないという強い危機感を抱いています。そして、その危機感と同時に、とてつもない可能性も感じています。JPデジタルとして希望を持ってDXを実行していることに誇りに思いますね。グループからもたくさんの優秀な人材が集まってきています。
巨大なタンカーを牽引するタグポートのように、小さくも力強い組織としてグループを牽引していきたいですね。
ゼロトラストを選んだ理由
日本郵政グループのDXを牽引するJPデジタル様ですが、ゼロトラストをITインフラの軸として選択されましたね。
柴田 様
日本郵政グループには金融と保険事業があり、さまざまな制約や過去のシステムがあるため、本体や関連会社も重厚長大なシステムになってしまっています。日本郵政グループのITインフラは働く環境においては柔軟とは言えず、グループ内でも境界型防御の限界や見直しについて議論が活発になってきていますね。
JPデジタルを立ち上げるにあたって、金融・保険業界のような厳しいセキュリティポリシーであっても、利便性を保ちながらセキュリティを担保できる、新しい技術を積極的に採用した、グループへの見本となるようなITインフラを構築したいと考えました。
ゼロトラストはただの流行りではなく、現代のITインフラの一つの答えだと考えています。米国政府、日本政府も、ゼロトラストをアーキテクチャとして取り入れることを明確に示していますよね。
ゼロトラストは利便性とセキュリティを突き詰めていくアーキテクチャですよね。クラウドネイティブをパートナーとしてお選びいただきてうれしく思います。
柴田 様
ゼロトラストについて調べていくうちにクラウドネイティブさんを知りました。YouTubeやブログなどで積極的に発信されていますよね。クラウドネイティブさんは一貫して、ゼロトラストは単一の製品で実現するものではなく、自組織に合わせて設計し構築するものだと主張されています。クラウドネイティブさん以外のITコンサルティングやSIerと比較しましたが、一番信頼できる情報を発信していると思います。
ITインフラを検討する上で、GoogleのBeyondCorpを中心にした設計も実際に試したのですが、MacとWindowsを自由に選べる環境にしたいという現場からの要望もあり、Microsoft 365を中心にした設計がフィットするはずだと考えました。候補の中で、クラウドネイティブさんには実績もありましたし、スピードや柔軟性を感じて依頼することになりました。
自分たちでやる。と決めた理由
自分たちでやると決められた理由をお聞かせください。
柴田 様
ゼロトラストを構築するだけであれば他の選択肢もあったかもしれませんが、グループ内でITに関するノウハウを蓄積し拡げていく使命をわたしたちは持っています。伴走していただくコンサルティングがわたしたちには合っていましたね。
あらゆる業種がITを提供する側になり、ITを活用しない業種もありません。わたしたちも例外ではなく、内製化は当然進んでいくと思います。外注では要件定義以上のものは出てきませんし、社内に人的なリソースが無ければ継続的な改善も見込めません。コストばかりがかかってしまっては投資とは呼べないですよね。
まさにJPデジタル様が日本郵政グループでなされていることですね。
柴田 様
今回の立ち上げに際して、本当にたくさんのことを学べました。この知識と経験をグループ内で発信していきたいですね。実際に、関東圏外に所属しているグループ社員に実験的にデバイスを貸与し、リモートワークで業務が安全に遂行できるかどうかの実証も行っています。今のところ満足度は高いですよ。モダンな環境を体験してみてもらうことも大切ですよね。
超短期・未経験メンバー・リモート支援でのITインフラの構築
JPデジタル様は超短期のプロジェクトを走り切られましたね。大変だったとお伺いしております(笑)。クラウドネイティブのエンジニアも奮闘していましたが、JPデジタルのみなさまもすごい吸収力と粘り強さがありました。
柴田 様
このような超短期でなおかつ未経験のメンバーとプロジェクトを一緒にやってくれるような会社は他に見当がつきません(笑)。クラウドネイティブさんの助力はもちろんですが、ゼロの状態からITインフラを構築できたことも大きいです。
2021年4月にグループCDOに着任した飯田(JPデジタルCEO兼務)が着任1ヶ月足らずでJPデジタルの発足を打ち出し、すぐにクラウドネイティブさんに相談して、6月にポリシーを策定して、7月から構築、8月には業務開始という、非常にタイトなスケジュールでした。プロジェクトの詳細については鈴木が一番大変だったと思うので、鈴木に聞いてください(笑)。
鈴木様、プロジェクトの詳細についてお聞かせください。
鈴木 様
はい、大変でした(笑)。わたしは未経験でしたので、どの程度の作業量や難易度なのかはわかっていなかったのですが、主要メンバー3名で実現可能なスケジュールをクラウドネイティブさんと計画しました。まずはすべてを同時に進めることはできないと理解した上で、大きく4つのプロジェクトに分けることにしました。
まずは、6月末までにセキュリティポリシーの策定を完了しなければなりません。クラウドネイティブさんと一緒に、日本郵政のポリシーにも準拠できるものが完成しました。
7月から実際に構築作業をしていきます。ポリシーと照らし合わせながらパラメータを設定し実装していきます。業務開始に最小限必要なものを議論し、SaaSやアプリケーションなどと並行して、まずはIDとデバイス管理、エンドポイントセキュリティに取り組みました。ここが最大の山場でしたね…
7月は大変だったのですね。
柴田 様
会社設立間もない7月は、デバイスの調達などの情報システムらしい仕事と、一方で口座の開設など事務的な仕事もあり大変でした。特にデバイスの調達についてクラウドネイティブさんから助言をいただけて、未経験のメンバーにとっては大変助かりました。世界的にデバイスが不足している状況でも、なんとか業務に必要な環境を整えることができました。8月に業務を開始できてよかったです。
8月から本格稼働されたのですね。
鈴木 様
そうですね、ほっとしました。8月から本格的な稼働をはじめていて、同時にMicrosoft SentinelやMCASを導入しMicrosoft製品関連が一段落しました。そして、9、10月でNetskopeの導入を完了しています。Netskopeも構築支援いただき、わたしたちが実現したいポリシーを具体的にどのように設定すべきかを議論していけました。
※MCAS:Microsoft Cloud App Security。現在はMicrosoft Defender for Cloud Appsに製品名を変更。
プロジェクトの期間が短いというだけで、理想的な構築の進め方ができましたね。
鈴木 様
はい、そうですね。あ!実は、プロジェクト期間中にクラウドネイティブのみなさんと一度も実際にお会いしたことがないんですよね。Zoomで何度もミーティングを重ねましたが、肩を並べて一緒に仕事はできませんでした(笑)今回のプロジェクトを一緒にさせていただいて、コミュニケーションや業務の進め方も参考にさせていただきました。
Asanaには各メンバーの今日すべきタスクが整理されていて、Slackで質問すればすぐにフォローいただけます。わからない点があれば、芯を捉える質問をしてきてくれて、ヘルプデスクのお手本にもしていますよ。クラウドネイティブさんの働き方を体験し成長できたと思います。
JPデジタル様として、日本郵政グループとしての展望
JPデジタル様として、日本郵政グループとしての展望をお聞かせください。
柴田 様
JPデジタルのプロダクトやサービスを通じてお客様や従業員により良い体験を提供することはもちろんですが、DXを進めるということは、変化を受け入れる文化を醸成することでもあると考えています。そのためにも、JPデジタルを組織として明確なメッセージとブランディングを打ち出しています。日本郵政グループ内の星になるだけでなく、わたしたちのビジョンや働き方を内外に発信して、日本を代表するようなテック企業にしていきたいですね。
また、グループ内でのIT人材の育成とコミュニケーションも大事な要素です。わたしたちは業務やシステムを変化させることがミッションですが、当然、これまでに変わっていなかった業務やシステムには相応の理由があるはずで、いきなり問題点を指摘して、改善案を出したとしても反発があるだけです。現場レベルで寄り添えるようなIT人材をグループ各所で育成していきながら、コミュニケーションをしていきたいですね。
大きな組織のDXを担う人たちへのエールを
大きな組織のDXを担う人たちへエールをお願いします。
柴田 様
日本郵政グループはDXの難易度がトップレベルに高いと思っています。どのような状況であっても、諦めずに少しずつ前向きに進んでいくことが大事だと実感しています。だからこそ、真正面から進んでいくだけではなく、自分たちのことやビジョンをよく知ってもらうこと、IT人材の育成で仲間を増やすこと、現場とコミュニケーションを大事にすることなど、JPデジタルとしての展望そのままですが、そうやって、たくさんの人を巻き込んでいくことが、わたしたちのような巨大グループのDX子会社や部署には必要な戦略だと思います。
わたしたちのような立場でDXに奮闘している方々と情報交換もしていきたいですね。もちろん、仲間になって一緒に働いていただける方もご興味があればぜひ採用サイトをご覧になってみてください。JPデジタルは数百名程度の組織に拡大していきたいと考えています。巨大なタンカーを牽引するタグボートとして、全国の40万人をリードしていきたいですね。
クラウドネイティブへひとこと
クラウドネイティブへひとことお願いします。
柴田 様
世間ではこれからはゼロトラストだと言われていますが、実装や普及はまだまだですよね。それに、言い方は良くないかもしれませんが、なんちゃってゼロトラストも多い。「これを導入すればゼロトラストが実現できます!」というフレーズに惑わされている担当者も多いと感じます。
クラウドネイティブさんはゼロトラストやITインフラについて、正攻法で情報を発信されていると思います。ゼロトラストはなかなか理解が難しい概念なのは確かですが、設計と実装まで落とし込めている会社は少ないのではないでしょうか。YouTubeやブログなどもよく拝見しています。これからも、信頼できる情報を発信してくださいね。
わたしたちも、グループ内外から信頼され、一目置かれるような組織になっていきたいですね。


